毎年2月ごろになると、国の省庁や地方自治体の多くで
新年度の行政モニターを募集しています。
モニターも一種の在宅業務です。
謝礼はそれほど高くありませんが、
自分の意見が反映されるかもしれないというやりがいがあります。
また、謝礼から源泉徴収されたお金は確定申告で戻ってくることがあります。
わたしの行政モニター体験談をご紹介します。
官公庁モニターの内容
官公庁モニターは年数回送られてくるアンケートに答えたり、
関連する分野についてのレポートを送ったりします。
以前は郵送でアンケートやレポートを送るしくみでしたが、
最近はほとんどがインターネットで送信できます。
郵送料は負担してくれるといっても、
書いて封をしてポストに投函するのは結構手間です。
特にわたしは字が下手なので、苦痛でした。
普段からネットを使っている者としては、
フォーム入力やメール送信で済むほうがありがたいです。
謝礼はおいくら?
気になる謝礼の額は省庁や自治体によってまちまちです。
地方自治体
ある自治体のアンケートは、1年間で図書カード1,000円分でした。
アンケートは毎月1件ずつ届いていました。
アンケート12回で1,000円なので、
ネットのアンケートサイトよりは単価がいいという感じでしょうか。
回答回数と報酬は関係がありませんでした。
「回答した回数が少ないと報酬が支払えません」と書かれていたものの、
わたしの予想では2~3回でも回答したらもらえる気がします。
中央省庁
ある省庁では、800字程度のレポート1回につき1,000円でした。
半年のレポート提出数に応じて振り込まれます。
文字単価1円を超えていますから、
クラウドワークスやランサーズのタスクと比べると
高単価の部類に入るでしょう。
ただしレポートの上限が1年に5本でした。
合計5,000円なので、そこまで稼げるものではありません。
テレビ局のモニター
官公庁ではありませんが、テレビ局のモニターをしたこともあります。
レポート1本につき1,000円でした。
レポートは年間10本だったので、合計10,000円ということになります。
業務の開始時に説明会があり、テレビ局の中に入れるという特典もありました。
ローカル局なので有名人はいませんでしたけどね。
モニターに確定申告は必要?
ほかに収入がなく、モニター謝礼を含めた所得が年間38万円以下であれば、確定申告は不要です。
しかし、源泉徴収されている場合は確定申告したほうがお得です。
源泉徴収とは早い話、税金分が引かれるということです。
わたしが就任した官公庁モニターでは、
5,000円の報酬のはずが、振り込まれたのは4,490円でした。
あらかじめ10.21%が引かれていることになります。
納税者なら納税する手間が省けますが、
わたしのような主婦は非課税なので、もともと税金がかかりません。
引かれていた510円は本来かからない税金なので、
確定申告することでお金が戻ってきます。
届かなかった支払調書
支払いは年をまたいで2回に分かれていました。
1回目は平成26年=2014年で1,796円、
2回目は平成27年=2015年で2,694円でした。
1回目のときは源泉徴収票のような支払調書がもらえました。
いくら報酬を払って、いくら源泉徴収したかという書類です。
しかし、なぜか2回目は支払調書がきませんでした。
たぶん担当者に言ったら送ってもらえたと思うのですが、
支払調書がなくても確定申告できるので放っておきました。
お役所なのに書類関係がしっかりしていないのは珍しいですね。
よっぽど忙しかったのでしょうか。
雑所得は支払調書が要らない
雑所得で申告したので、源泉徴収票や支払調書のような証拠書類は不要でした。
報酬額は3,000円、振り込まれた金額は2,694円だったので
「収入3,000円、経費0円、源泉徴収された金額306円」で申告したところ、
306円しっかり振り込まれていました。
証拠書類が要らないということは
「所得をでっち上げて源泉徴収されたことにすれば戻ってくるのか…?」
なんていけない想像をしてしまいますが、絶対にしてはいけません。
2,694円のモニター報酬が支払われたときの通知ハガキはあるので、
万が一提示を求められたらこれを見せて説明しようと思います。
還付請求のすすめ
このように源泉徴収票や支払調書がなくても、
原稿料など雑所得の源泉徴収は戻ってきます。
ただし、雑所得のうち、年金に関する所得は書類が必要です。
モニターをやっていた人は引かれている金額がないか、今一度確認すると良いでしょう。
わたしは306円以外にも還付金があったのでまとめて申告しましたが、
たとえ数百円でも還付請求して大丈夫です。
わたしの場合、還付金が数十円のときもありました。
振込手数料のほうが高くつきそうですが、
請求権はあるので堂々と還付申告しましょう。
ちなみに、還付申告だけなら1月からできます。
本来確定申告は2月の中旬からですが、税務署が混むので、
還付申告だけの人は早めに行くことをおすすめします。
とにかく応募してみる!
モニターは人気があって全員が選ばれるとは限りません。
しかし、エントリーだけなら無料です。
興味がある分野の省庁やお住まいの自治体で募集があれば
試しに応募してみてはいかがでしょう。